欲求 -副次的欲求タイプ5-
『副次的欲求』は根元的欲求の上に重なっていきます。その副次的欲求が重なっていくにつれ、その
タイプ独特のパターンに陥ります。
その
欲求自体は問題ではありません。ただ、その
欲求だけに執着していくことが、
問題なのです。
『その欲求を満たせば、全てうまくいき、何の問題も恐れもなくなる』と思ってしまいます。そして
段階が下がれば
下がるほど、その
思い込みは強くなり、独りよがりになっていきます。
また
副次的欲求が1つ下の段階の
「副次的恐れ」を生み出します。
例えば【タイプ2】
段階2の
副次的欲求は「無条件に愛されたい」ですが、その欲求を満たそうとして、他の人のニーズに意識を集中させ、周りの面倒を見たり、奉仕したり、他者の悲しみに共感し、同情します。しかしその
欲求を満たしても、「無条件に愛される」の欲求は満たされず、
段階3の
副次的恐れ「他の人のためにしてあげてきたどんなことも、相手の愛を得るには十分ではないのではないか」という
怖れを生み出します。そして更に「他の人の必要な存在になろう」とその他のことは犠牲にして、愛情を得たい相手のニーズに意識を集中させていきす。
段階1の『根元的恐れ』を克服するまでは、自我の構造にはまってはいますが、
段階3までは
健全の段階で、「自己のニーズ達成」と「他者への貢献」のバランスがとれていて、
素晴らしい人物です。全てのタイプ
独特の能力と、才能、美徳を生かしていて、自分や周りの人々を
幸せに導きます。
しかし
段階4の
通常の段階からはバランスが崩れ、
欲求や
恐れに
過剰反応し、問題を作り出していきます。それは段階が下がれば下がるほど、その過剰反応は大きくなり、偏見や独りよがりになり、
タイプ独自の分裂のスパイラルに
陥っていきます。
タイプ5の欲求
健全の領域(段階1~3)
段階1 解放の段階 (自己実現)
「自分が周囲の環境から離れている(外からの観察者である)」という自己イメージを手放し自由になる
(上昇)
↑↓(下降)
段階2 心理的受容力の段階 (根元的欲求)
有能でありたい、貢献できるものを持ちたい
↑↓
段階3 社会的価値の段階 (副次的欲求1層)
自信を持つために、何かに熟達したり、理解したい(自分自身の居場所をつくりたい)
↑↓
通常の領域(段階4~6)
段階4 不均衡の段階 (副次的欲求2層)
自分の頭や想像の世界に退くことで、より安全で自信を持っていたい(概念の組み立ておもちゃ)
↑↓
段階5 対人関係支配の段階 (副次的欲求3層)
自分の領域への侵入をシャットアウトしたい(自分の頭の働きを強めることで)
↑↓
段階6 過補償の段階 (副次的欲求4層)
人を未知や無頓着から覚醒させたい(否定的な情報を提示することで)
↑↓
不健全の領域(段階7~9)
段階7 侵害の段階 (副次的欲求5層)
世界や人々との全てのつながりを切り離したい(「全て地獄に堕ちろ」)
↑↓
段階8 妄想と衝動の段階 (副次的欲求6層)
奈落の底を見つめることにより、自分の恐怖に耐えたい
↑↓
段階9 病理的崩壊の段階 (副次的欲求7層)
現実(リアリティ)を離れ、全ての感覚的情報をストップし、自分自身の意識から逃げたい(自分自身の意識を全てはぎ取りたい)
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