欲求 -副次的欲求タイプ9-
『副次的欲求』は根元的欲求の上に重なっていきます。その副次的欲求が重なっていくにつれ、そのタイプ独特のパターンに陥ります。
その欲求自体は問題ではありません。ただ、その欲求だけに執着していくことが、問題なのです。『その欲求を満たせば、全てうまくいき、何の問題も恐れもなくなる』と思ってしまいます。そして段階が下がれば下がるほど、その思い込みは強くなり、独りよがりになっていきます。
また副次的欲求が1つ下の段階の「副次的恐れ」を生み出します。
例えば【タイプ2】
段階2の副次的欲求は「無条件に愛されたい」ですが、その欲求を満たそうとして、他の人のニーズに意識を集中させ、周りの面倒を見たり、奉仕したり、他者の悲しみに共感し、同情します。しかしその欲求を満たしても、「無条件に愛される」の欲求は満たされず、段階3の副次的恐れ「他の人のためにしてあげてきたどんなことも、相手の愛を得るには十分ではないのではないか」という怖れを生み出します。そして更に「他の人の必要な存在になろう」とその他のことは犠牲にして、愛情を得たい相手のニーズに意識を集中させていきす。
段階1の『根元的恐れ』を克服するまでは、自我の構造にはまってはいますが、段階3までは健全の段階で、「自己のニーズ達成」と「他者への貢献」のバランスがとれていて、素晴らしい人物です。全てのタイプ独特の能力と、才能、美徳を生かしていて、自分や周りの人々を幸せに導きます。
しかし段階4の通常の段階からはバランスが崩れ、欲求や恐れに過剰反応し、問題を作り出していきます。それは段階が下がれば下がるほど、その過剰反応は大きくなり、偏見や独りよがりになり、タイプ独自の分裂のスパイラルに陥っていきます。
タイプ9の欲求
健全の領域(段階1~3)
段階1 解放の段階 (自己実現)
「自分が世界に参加することは重要ではない」という自己イメージを手放し自由になる
(上昇)↑↓(下降)
段階2 心理的受容力の段階 (根元的欲求)
全体性と内的安定(心の平安)を持ちたい
↑↓
段階3 社会的価値の段階 (副次的欲求1層)
周囲の環境に、平和と調和をつくりだし、維持したい
↑↓
通常の領域(段階4~6)
段階4 不均衡の段階 (副次的欲求2層)
葛藤を避けたい(他の人たちに、おとなしく従うことで)「内なる聖域」
↑↓
段階5 対人関係支配の段階 (副次的欲求3層)
物事をそのまま維持したい(邪魔が入らないでほしい)人生に抗い、その流れの外にいたい
↑↓
段階6 過補償の段階 (副次的欲求4層)
自分の世界での問題の重要性を、軽視したい
↑↓
不健全の領域(段階7~9)
段階7 侵害の段階 (副次的欲求5層)
「全ては大丈夫だ」という自分の幻想を守り通したい
↑↓
段階8 妄想と衝動の段階 (副次的欲求6層)
自分に影響を与えそうなものを、意識から締め出したい
↑↓
段階9 病理的崩壊の段階 (副次的欲求7層)
自分の意識を消してしまいたい(自分の幻想を守るために)
Posted by にし at
◆2009年01月07日19:14
│各タイプの深層 欲求